A.はい、強度近視も多焦点眼内レンズ手術で治すことが出来ます。
近視は「弱度近視」「中等度近視」「強度近視」に分かれ、強度近視は「D(ディオプター)」という単位で表される屈折度数が
マイナス6.25D以上の近視を指します。
また、マイナス10.25D以上を最強度近視と呼ぶ場合もあります。
現在、主流になっている3焦点~2焦点眼内レンズ製品は、幅広い範囲の度数をカバーしていて、
かなり強い近視でも完全に矯正できるケースがほとんどですが、まれにその範囲を超えた強い度数や長い眼軸長(目の前後の長さ)の方がいらっしゃいます。
そのような場合、2焦点や3焦点ではありませんが、それらとは異なった原理で多焦点の機能を実現しているProgressive眼内レンズと呼ばれる「ミニウェル・レディ」という多焦点眼内レンズがあり、最強度近視を含む強い度数の近視眼にも対応可能な、さらに幅広い度数の製造範囲と優れた基本性能を併せ持っています。
「ミニウェル・レディ」はイタリア製の多焦点眼内レンズで、コントラストがはっきりとした優れた見え方を実現している製品でもあり、
プロの眼科医など、技術的に詳しい知識を持った患者さんのなかで、このレンズを希望する方もいらっしゃいます。
実は私は実の母(眼科医)の白内障手術を執刀したのですが、いくつかのレンズのなかで、母はこの「ミニウェル・レディ」を選び、希望したため、
このレンズで手術を行いました。
本人はとても満足して、その後裸眼で生活しています。(以前は眼鏡やコンタクトレンズを使用)。
ただし、このレンズは日本での臨床試験を行っていないため、日本の厚生労働省の認可を受けていない未承認のレンズです。
ヨーロッパのCEマークは当然取得しています。
なお、強い近視に伴って、矯正しても視力が極端に出にくいほかの目の病気や変化がある場合には、多焦点眼内レンズ自体が適さないこともあります。
さいごに
今回は「強度近視も治せますか?」という質問について回答しましたが、いかがでしたでしょうか?
強度近視だと白内障になりやすく、それ以外の病気にもなりやすいといわれています。
定期健診は必ず受けましょう。
お悩みの方は是非一度ご相談ください。
次回は「過去にレンズ手術を受けいても大丈夫ですか?」という内容の質問にお答えしていこうと思います。
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