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Q.「家の近くに多焦点眼内レンズ手術を受けられる眼科がありません。日帰りではなく、入院して受けられる病院かクリニックはありますか?」 多焦点眼内レンズQ&A[検査や手術の受け方]③

番場

Q.「家の近くに多焦点眼内レンズ手術を受けられる眼科がありません。日帰りではなく、入院して受けられる病院かクリニックはありますか?」 多焦点眼内レンズQ&A[検査や手術の受け方]③サムネイル画像

 

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A.大学病院など入院施設のある病院なら、1泊2日で受け容れているところもあります。ご高齢の方など、手術日と翌日に連続して通院することが難しいようであれば、入院できる医療機関で手術されたほうが安心かもしれません。

ただ件数を見ると、現在は日帰り手術を専門に行っている医療機関が圧倒的多数です。特に交通の便の良い都市部にあるクリニックは、ほとんどが日帰り手術のみを行うようになっています。白内障手術や多焦点眼内レンズ手術の技術が進歩して安全性を確保できるようになったため、入院施設をもつ医療機関でも、白内障手術や多焦点眼内レンズの場合は日帰りで受けることを推奨しているところが増えています。

学会などの集まりで同業の仲間に聞くと、日帰り手術のみのクリニックでも、遠方から患者さんが来られることは珍しくないようです。私のクリニックにも新幹線を使って来院する患者さんがいらっしゃいます。手術当日、クリニックのすぐに隣にあるホテルにチェックインして、翌日の術後検査を受けてから帰宅するという方法です。

執刀医としては、できれば術後1週間までは自分で経過を確認したいところですが、そうゆっくりしていられる患者さんばかりではありません。すぐに帰られる場合はご自宅の近くの眼科に紹介状を書き、術後3~4ヵ月までの定期検診を依頼します。何か問題が起きればすぐ先方の担当医と相談できますし、患者さんとも電話やオンライン診療で直接コンタクトをとることもできます。

交通費や宿泊代など出費が増えてしまいますが、一生の視覚機能にかかわる大切な手術です。受けられる治療の安全性便利さ効率費用などを考え併せて医療機関を選択されるといいと思います。

 

さいごに

今回は「家の近くに多焦点眼内レンズ手術を受けられる眼科がありません。日帰りではなく、入院して受けられる病院かクリニックはありますか?」 という質問について回答しましたが、いかがでしたでしょうか?

オンラインでの無料相談など、まずは相談してみるのが良いでしょう。

次回は[レーザーを使う白内障手術があると聞きました。多焦点眼内レンズ手術では使わないのですか?]という質問に回答していきます。

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鈴木高佳

鈴木眼科グループ院長 兼 主任執刀医。 平成6年日本医科大学卒。日本医科大学第一病院にて麻酔科研修後、横浜市立大学医学部付属病院に所属する。この間、同大学病院、函館の藤岡眼科病院、小田原の佐伯眼科クリニックへの勤務を通して白内障手術はじめ眼科一般の経験を積む。平成14年より東京歯科大学市川総合病院眼科にて角膜疾患の診断・治療に携わり、また同年より東京歯科大学水道橋病院眼科にてLASIKをはじめとする屈折矯正手術と日帰り白内障手術を専門に行う。平成19年国際親善病院眼科部長に就任。網膜硝子体疾患に対し手術および内科的治療(光線力学療法、抗血管内皮増殖抑制因子硝子体注射療法など)を導入し、多数の患者さんの診断と治療を担当。平成22年4月、戸塚駅前鈴木眼科を開院。

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