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Q.「メガネ型ルーペは使ってもいいですか?」 多焦点眼内レンズQ&A[手術後の生活]⑧

番場

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A.テレビCMでおなじみのメガネ型ルーペですね。使うことによってよく見え、かつ目や身体に負担を感じなければなにも問題ありません。実は私も、細かい文字を読むときに試しに使ったことがあります。

メガネ型ルーペは簡単にいうと、虫眼鏡(拡大鏡、ルーペ)のレンズ2枚をつなげてメガネ型にしたようなものです。見るものが拡大されるため、細かい文字も読みやすくなります。

なぜメガネ型ルーペは、これほどの大ブームになったのでしょうか。もちろんスター出演のCMで注目を集めたこともあるでしょうが、背景には、非常に多くの日本人が「近くや細かい文字が見えない」ということに不便を感じている現状があります。

それはもしかすると、老眼世代に限ったことではないのかもしれません。「スマホ老眼」の例もあるように、現代人の「老眼=調節力の低下」の自覚は年々、始まる時期が若年化すると考えることもできます。

それはさておき、ハズキルーペに代表されるメガネ型ルーペの使用です。
メガネ型ルーペは細かい文字を大きく見せたり、例えばプラモデルを組み立てるなど、極端に細かい作業をする場合の助けにはなりますが、見る対象にピントを合わせる助けや水晶体の年齢に伴うくもりを改善することはしてくれません。つまりクリアな視界ピントの合う目を持っているからこそ、メガネ型ルーペで拡大したものがはっきり鮮明に見えるのです。

多焦点眼内レンズ手術でピントが合いやすい目を取り戻した人なら、メガネ型ルーペも有効に活用できると思います。ただし、あまり長時間にわたって使い続けると逆に目が疲れてしまいます。
頼りすぎないようにしてください。

さいごに

今回は「メガネ型ルーペは使ってもいいですか?」という質問について回答しましたが、いかがでしたでしょうか?

次回は「多焦点眼内レンズ手術を受けた後も気を付けなければならない目の病気はありますか?」という質問に回答していきます。

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鈴木高佳

鈴木眼科グループ院長 兼 主任執刀医。 平成6年日本医科大学卒。日本医科大学第一病院にて麻酔科研修後、横浜市立大学医学部付属病院に所属する。この間、同大学病院、函館の藤岡眼科病院、小田原の佐伯眼科クリニックへの勤務を通して白内障手術はじめ眼科一般の経験を積む。平成14年より東京歯科大学市川総合病院眼科にて角膜疾患の診断・治療に携わり、また同年より東京歯科大学水道橋病院眼科にてLASIKをはじめとする屈折矯正手術と日帰り白内障手術を専門に行う。平成19年国際親善病院眼科部長に就任。網膜硝子体疾患に対し手術および内科的治療(光線力学療法、抗血管内皮増殖抑制因子硝子体注射療法など)を導入し、多数の患者さんの診断と治療を担当。平成22年4月、戸塚駅前鈴木眼科を開院。

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