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急にまぶたが腫れる病名は?

作成者: 番場|Sep 29, 2024 11:30:00 AM

急にまぶたが腫れる病名は?

こんにちは!

鈴木眼科グループ 院長 兼 主任執刀医の鈴木高佳です。

本日もみなさまに役立つ、目の情報をお届けして参りますので、ぜひ最後までお付き合いください。

本日は、代表的な『まぶたの腫れを伴う病気』をご紹介していきたいと思います。

 

1.まぶたが腫れる原因
2.麦粒腫
3.霰粒腫
4.結膜炎
5.コンタクトレンズの最近・ウィルス感染によるまぶたの腫れや目の炎症リスク
6..「コンタクトベテランユーザー メガネ、コンタクトレンズなしで裸眼生活が可能になる多焦点眼内レンズ」関連記事
.さいごに

 


まぶたが腫れる原因

季節の変わりめや朝起きたら突然まぶたに違和感があった、外出中に急に目が腫れぼったくなったという経験をされたことはないでしょうか。まぶたが腫れると、顔の表情まで変わってしまうので、とても憂鬱になりますよね。

まぶたが腫れる原因は睡眠不足やむくみ、過労などのちょっとしたトラブルが原因である場合と、何らかの病気が関係している場合があります。

放置しておけば腫れが自然と引いてくる場合もありますが、私の経験上、たとえ腫れが収まっても、原因が分からなければ眼科を受診し、病名をきちんと把握することが重要だと思っています。

この病名は聞きなれないかもしれませんが俗にいう「ものもらい」です。正式には麦粒腫と呼びます。

まぶたの一部が、麦のような形に腫れることから「麦粒腫」という病名がつきました。

この病気が発症する原因は黄色ブドウ球菌です。黄色ブドウ球菌は、化膿した傷に存在することが多いのですが、のどや鼻など、人の粘膜や、皮膚、手、髪、などにも散在しています。感染力が弱く、日常生活で感染する危険はほとんどありませんが、目をケガしたときや、身体の抵抗力が落ちたときに、目をこすったり刺激したりすると、炎症を起こし麦粒腫を発症してしまうのです。

発症すると、目のかゆみやまぶたの腫れ、充血などの症状が表れます。数日経つと膿が出て、治ることが多いのですが、まれに重傷化することがあるので、症状の改善が見られない場合はすぐに眼科を受診しましょう。

こちらも、「ものもらい」と呼ばれていますが、私たちは麦粒腫と霰粒腫、異なる病気をひとまとめに「ものもらい」と呼んでいます。

麦粒腫とは発症する原因も異なり、まつ毛の根元近くにある脂腺が詰まることで、分泌物などが溜まり、しこりや腫れができ、炎症を起こすことで発症します。

麦粒腫との大きな違いは、痛みを伴わないことです。その為、しこりが大きくなってから慌てて来院される方が多く見受けられます。

しこりが小さいうちは点眼のみで経過を見ますが、大きくなると切開して中の分泌物を取り除かなくてはいけないので、麦粒腫同様に症状の改善が見られない場合は、眼科を受診しましょう。

結膜炎は花粉症などのアレルギーで発症する場合と、細菌やウイルスが原因で発症するタイプがあります。
どちらにしても原因は、まぶたの裏側と白目の表面を覆っている半透明の膜が異物から身を守るため、免疫細胞を活発化させることで炎症を引き起こし発症します。

アレルギー性の結膜炎はハウスダストや花粉など、アレルギー物質を遠ざければ症状は改善されますが、ウイルス性の場合、感染力が非常に高いので早期治療が必要です。

結膜炎を発症するとまぶたが腫れるだけでなく、目やに、充血、かゆみなどの症状が表れます。アレルギー性結膜炎だと思っていたけれど、ウイルス性だった、なんて事になると知らず知らずのうちに他人への感染を引き起こしかねませんので、結膜炎になったら放置せず眼科を受診してください。